「一般人のパソコン」について

 
【一般人のパソコン】
はてな匿名ダイアリー

http://anond.hatelabo.jp/20080721135453
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専門学校という限られた場所においてそうであったからといって、
「一般人はこうなんだ」
「インターネットが偏っている」
という結論にすぐさま結びつけてしまうというのは、いかがなものだろうか。
 
もちろん、インターネットは偏っていない、などと言うつもりは毛頭ない。
が、それとはまったく別の話として、上記エントリが偏りきっている視点から書かれているということを指摘したい。
 
専門学校という空間が持っている偏りについて完全に無視し、インターネット単体を特殊なものとして見てしまうのは、つまり上記エントリの書き手が「インターネットの内側」「その外側」の二つだけに色分けして世界を見ているというだけのことと思えるのだが。
 



 
そもそも、「ゲームやらtwitterやらの存在を教えられれば、専門学校に通う学生の全員が興味を持つはず」などという思いこみは、一体どこから来たのだろうか。
 
履歴書に「パソコン(Word&Excel)使えます」と書きたいがためだけに専門学校に通っていて、それ以上のものを求めていない学生というものをまったく想定しないまま、どうして教鞭を握れるのだろうか。
 
そこからして、不思議に思えてならない。
 

 
個人の経験および知人友人たちの証言も併せて強弁してしまうが、専門学校という場所にやってくる人間の多くは、新しく興味を持てる何かを得たり、自分の世界を広げたりといったことに興味がない。
 
なぜなら専門学校とは、就職に有利な資格を得たり、あるいはそれに準じる技術を身につけるためのものだから。
少なくとも多くの人間がそう考えて、そういう前提をもって専門学校を訪れているから。
 
資格やら技術やらだけが欲しいという者が、趣味や雑学といったものに関して心を動かされないのは、ある種当然のことと言える。
それどころか、そういったものを授業のノイズと捉え、「よけいなことはしなくていいから自分の役に立つ技術だけよこせ」と考えていたとしても、私はまったく不思議だと思わない。
 

 
話を戻す。
パソコンに全く興味を示さない人たちは、確かに現実に存在している。その数も決して少なくない。
 
しかし、彼らがどれだけ一般的な存在なのか、ということについては、また別の話になるだろう。少なくとも、無理矢理に「こっちがマイナーで向こうがメジャー」というような話に持っていったところで、建設的な結論は出しようがないと思うのだが。
 
それとも、全く理解しあえない相手を前にしたことでアイデンティティが脅かされ、そんな風に考えずにはいられなかったとかいう話なのだろうか。
だとしたら、それはそれでまた別の方向に、色々と考えたほうがいい事柄が山積みになっているように思える。