『AV女優「蒼井そら」TwitterのID流出、中国人も裏技で登録』について

 
【AV女優「蒼井そら」TwitterのID流出、中国人も裏技で登録】
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0413&f=national_0413_021.shtml
 
これ……中国からしてみれば、日本人が、違法手段で規制をくぐりぬけた犯罪者たちの崇拝対象になったってことだよね。
 
しかも、

蒼井さんは、フォロワーの突然の増加に驚くとともに、翻訳ソフトを使い「ありがとう、中国にいるファンの皆様」などと書き込んだ。

 
と、どうやら当の本人はその「犯罪者」たちに礼を述べ、肯定する意思を見せた。
犯罪幇助とまではいかなくても、犯罪を肯定しているという時点で大問題の行動だよね。あくまで中国からしてみれば。
 
もちろんこれは、この女優に責のあることではない。
誰が悪いと言われれば、そりゃあ中国の見通しの甘さが悪い。
 
そもそもネット規制という現実味のない政策をとった時点で割れ窓現象が起きるのはわかりきっていた。本当にそれを法として成立させるには、最低でも違反即投獄くらいの恐怖政治を敷かないことにはどうしようもなかっただろう。それをしなかった以上、「みんな守らない有形無実の法」が出来上がってしまうのは当然の結果だ。
 



 
しかし、悪法も法であることに違いない。
 
そして、破って問題のない法などない。
法としてそこにあるものは守られるか、守られているという建前を持つか、守らせようとしているという姿勢を保つかをしなければならない。そうしなければ社会というものは保てない。
 
そうなると、次に起きるかもしれないひとつの可能性が浮き上がってくる。
 

 
「中国の議会で、法政策の話の中にAV女優の話が出る」
 
「そのことを日本政府が『憂慮』する」
 
「規制問題が持ち上がる」
 
表現の自由やら猥褻物取り締まりやらといった、見当違いの話題でみんな盛り上がって、本来の議題を忘れる」
 
「日本の治安が悪くなる(そうなったと報道される)」
 
「そのころ中国の若者たちは、遠い島国で起きている事件のことなど気にもせずにネットを駆けめぐっている」
 

 
あるいは中国なら、直接日本政府に苦言を投げてくるくらいのことはやるかもしれない。
まあその場合も起きることは完全に一緒。外部の援助をもらった(と思って)勢いづいた規制派VS意地になった反対派の血で血を洗う戦いの末、まるで日本は世界に名だたる性犯罪国家であるかのようなデータだけが揃っていくわけだ。
内政干渉? このへんの国のやりとりに関して言えば、それは死語ですよ。あまりに日常的すぎて、今さら誰も気にしませんって。
 



 
もちろんこれは、邪推に邪推を重ねた、ただの妄想だ。
総じて馬鹿馬鹿しいし、支離滅裂だし、非現実的な話だ。
 
だというのに、「こんなのありえないだろ」と笑い飛ばすことのできない現代日本が、少し悲しい。