学歴とか大学とか

 

【学校ってバカを治療してくれんのか】(404 Blog Not Found)
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51088798.html

【学校はバカを治せるほど優秀なシステムじゃない】(狐の王国)
http://d.hatena.ne.jp/KoshianX/20080730/1217447814

【没落エリートの出現―ビジネス社会から疎外される高学歴就職難民たちー】(女。京大生の日記。)
http://d.hatena.ne.jp/iammg/20080730/1217359666

などについて「なんか話がとっちらかってるなぁ」と首をひねっているうちに、

【学歴・大学の話があちこちスッ飛んでいる気がした件について。】(不倒城)
http://mubou.seesaa.net/article/103920980.html

その印象とほぼ同じことをそのまま真正面から指摘する記事があったので、「ああやっぱり自分の気のせいじゃなかったのか」と胸を撫で下ろしてみたり。
 



 
どう考えてもこの問題は、原因や責任が複数箇所に広がって点在しているからこそ起きているものだ。
そこに「学生が悪い」「学校が悪い」とか一箇所に責任を求めるような書き方をしたら反論に反論が重なって収拾がつかなくなるだけのように思える。
 
「学生も悪い」「学校も悪い」「教師も悪い」「雇用側も悪い」「ほかにも色々と悪いものがある」
現実っていうのはそういうもので、これらの中のひとつやふたつを強引に“矯正”したところで、それで問題が解決してくれるほど単純ではない。
 
こういう状況をひとことで言うと、いわゆる「社会が悪い」とやつになるのだろう。思考停止の呼び水なので、あまり使いたくない言葉だが。
 

 
まぁそれはさておいて。
いまさら言うべきことのあまり多く残されていない話題ではあるけれど、これは誰かが言及しておかないとまずいんじゃないのと思えたことをひとつだけ、簡単に書いておこうと思う。
 
企業はさ。
その企業が求めている人材しか欲しがらないよ。
 
特定の技術を持っている人を求めている企業もあれば、
特定の経験を積んでいる人を求めている企業もあるし、
特定のコネを持っている人を求めている企業すらもある。
学歴というのはそういった求人条件のひとつ、あるいは人の価値を計る上で用いられる目安のひとつであり、かつてはきわめて広範囲の企業が求めていた強力な目盛りであった。が、それはあくまで過去の話であり、現在に至るまでまったく同じような状況が続いているということはない……
 
……これは、わざわざ口にするまでもなく誰もが承知しているはずの、ごくごく当たり前の話。雇う雇われるという話をする際の、何よりも先にくる前提なのだけど。
だからこそ、就職に関わる話をする時には、いつでも忘れないように意識していなければいけないことなのではなかろうか。
 
「他の条件はいいからとにかく高学歴な人間が欲しい」と言っている企業が、かつては充分にあった。そして今はその数を大幅に減らした。このことにまったく触れずにエリートの就職状況についてどれだけ語ったところで話が薄くなるだけだと思うのだけど。
 

 
蛇足。
 
学校は、通っているだけでバカを直してくれるような場所ではない。
それは、間違いなく正しい。
そもそも、そんな受身の姿勢で甘えたバカは、何をどうしようと直らない。
バカを直せるのは、そのバカ本人の意思と、自分を変えるために周囲にあるものをことごとく利用してやろうという貪欲さだけだ。学校というものは、そういう意思を持ったバカにとって、比較的利用のしやすい環境であるに過ぎない……が、同時に、比較的利用のしやすいという価値を持った環境ではある。
 

 
蛇足の2、直接は関係ないつぶやき。
 
若く勢いがあり自分の意見を持っているということは大事だけれど、それは先達の声をまともに聞かないことの言い訳としては弱いと思う。
少なくとも、そういう人間が行き着いて幸せになれる場所は、ちょっと過激な方向に特化した宗教集団しかないだろう。