ポルノ単純所持の違法化

 

「民衆を支配する者の第一の仕事は、敵を作ることだ」
「敵がいますよ、我々はそれと戦っていますよ、と、そういうポーズを作ってやることで、民衆たちに必要とされる支配者という構図を作り出す。それをしない支配者は超短期間のうちにその座を追われる」
 
「今の日本では、警察も政治家などがそれを行っているのが顕著に見てとれる」
「平和な場所では、彼らは必要とされないのだ。だから犯罪の定義を増やして、犯罪者の数字を増やして、それを取り締まっているというポーズを作って、自分たちの立場を確保しようとする」
 
「近年、検挙された少年犯罪は減っている。検挙されずにいた少年犯罪も激減している。にも関わらず、近年のそれが特に凶暴であるかのように風聞が造られている」
「このような情報操作は、古来より絶え間なく行われてきている。それによって民衆の中に不安の種を植え付けてやって、その不安から民衆を守るヒーローとしての自分を演出するのだ」
「最近になって、少しだけその化けの皮が剥がれやすくなった」
 
「ここまでが前説」
 
「法を作ろうとしている側には、その法を作らなければならない理由がある。彼らが口にする全ての理屈は、その大前提で作られている」
「理屈が正しいか否かなどとはまったく次元の違うところに、全ての発言の意味が置かれている」
 
「社会的不安をあおって、公共の敵を作る」
「これが向こうの目的だ」
「ポルノの単純所持というのは、かなり個人の裁量に頼った概念だ」
「たとえば自分の子供がプールではしゃいでいる姿をアルバムに入れているだけで犯罪と見なすことが可能だ。また、きわどい写真をメールに添付して送りつければ、添付ファイルとしてその写真を所持することになった相手は、その瞬間から犯罪者にされてしまう。ここまでが無罪でここからが有罪という線引きは曖昧だ。ゆえに、誰もが『潜在的に犯罪者たりうる』人間にされてしまう」
「つまり、いつでもどこでも、必要なときに必要なだけ、犯罪者を“作り出す”ことが出来るようになるのだ。そういう犯罪者の安定供給のためのシステムが、今回の案件の本質だということだ」
「女性や子供の安全のためとか、そういう向こうの作り出したお題目を鵜呑みにすると、論点がどんどんずれていく」
 
「代償行為を封じられたらよけいに現実の女性が危ない、などということを主張する意見がネット上などで散見される」
「これは、用意された騙しのお題目を鵜呑みにしてしまい、的外れなことを言わされた好例」
「向こうの目的と関係のないところで話を展開しているので、いくらでも『そういう考えもあります』『前向きに検討します』で受け流してしまうことが出来る。理屈が正しいか否かはまったく関係ない」
「そしてその反応に対して、理屈屋は『まるで話が通じない』『理屈になってない』などと、やはり的外れな反応を返す」
「利害を背負った人間同士のやりとりにおいて、理屈とは万能のルールではなく、便利なツールのひとつに過ぎない。が、大抵の理屈屋は、自分の理屈の全能さを信じたいがためだけに、この単純な理屈から目を逸らして生きている」
政治屋側にしてみれば、実に扱いやすいカモだ」
 
「本当に今回の立案に対して反対をしたいなら、『犯罪者安定供給システム』そのものに対しての攻撃をしなければならない。それ以外のやり方では、何も変えられないし、何も作り上げることは出来ない」
「その意味で、表面的な反応こそ大仰であるものの、そういった本質的な反応を極めて苦手とする『オタクという群体』などは、支配者の利権のための生け贄としては手頃な存在なのかもしれない」

 



 
文人である知人の言葉。
かなり過激な極論ではあるものの、あちこちで「なるほどなぁ」と思ったので、許可を得て掲載した(口頭での言葉をまとめたものなので、私の解釈を交えた編集済み)