「スイーツ(笑)」(笑)

少し前に、秋葉系ボーイの略だったか、A-BOYとかいう言葉が出てきたことがあったと思う。
この言葉が生成される行程とその背景は、「甘いもの」を「スイーツ」という言葉に言い換えるのと、ほぼ完全に同じだったはずだ。むしろ「スイーツ」のほうが、もともと実体を持たない概念に対する積極的な名づけである分、まだ有意義な造語であるとすら言える。
にも関わらず、「A-BOY(笑)」というような侮蔑の言葉は聞いたことがない。
 
結局、言葉の中身などどうでもいいのだろうか?
自分から距離のある世界の話だから遠慮なく嘲える、だからそうする。そうしている人たちの声が大きいから流行語のように見える。
それだけの話なのだろうか?
 

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【追記】
決して、女性週刊誌およびその購読者全てを擁護したい意図の日記ではない。
傍から見て言動が滑稽な人間がいることは間違いなく事実なのだけど、だからといって、ひとつの言葉を使う者全体をいい加減にひとくくりにして侮蔑対象にするというのはどうなの、という話がしたい。
 

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【追記の追記】
「自分の理解できない人々を排斥する時には、グルーピングによって対象集団に実体を与えて、そのグループ名を叩く」というのは、人類黎明の時代から使われてきた伝統的自己防衛手段。
漫画アニメを少年犯罪の温床にしようとするPTAとか。
日本のことが嫌いな近くの国のこととか。
そういったものと同列のところに、「スイーツ(笑)」が入ってきているんじゃないかと、思ってみたりなんかする。
 
言ってる本人たちからは「いっしょにするな」と異論もあるだろうけれど、それこそ当人たちだけでしか共有できない理屈なんじゃないかなとか。